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日本人は雑貨好き
デザインディレクターの志満津です。
日本人はなぜこれほどまでに雑貨が好きなんでしょう?
文房具、キッチン用品、男女の嗜好品などなど。さらにそれらのテイストはアジア、アフリカ、欧米など様々です。もちろん和風のものまでいっぱいです。これほどまでに多種多様な雑貨にあふれている国は他にはないのではと思います。このような展示会が開催できるのも雑貨好きの日本だからかもしれません。日本人の雑貨好きの答えがこの展示会の雑貨の歴史的な観点から見ていると分かってくるような気がします。
雑貨展は東京ミッドタウン・ガーデン内 21_21 DESIGN SIGHTにて6月5日(日)まで開催されてます。
入り口すぐのところにこのようなインスタレーションが。と、思ったら明治時代の行商の荷車でした。当時は崩れ落ちそうなほど山のように日用品を積んだ荷車を引き、街中へ売りに出る行商がいたようです。
雑貨やプロダクトの歴史年表のパネル。
このように新旧の定番雑貨が整然とテーブルに並べられています。この日は日曜日でしたがあまり混んでいなかったのでゆっくり見ることができました。
「あー、これ家にあるぅ」「これ、懐かし~」などの声が聞こえてきて多くの人が思い思いに撮影していました。ちなみにほとんどの展示品は自由に撮影できます。
オシャレなパッケージのバリエーション
こちらは和風雑貨。和風ものの展示も充実していました。
最近、再流行しているセルロイド製の石鹸箱。私にとってセルロイドと聞くだけで懐かしいです。
これ(赤い円錐状の容器)なんだかわかります?シンナーディスペンサーと呼ばれるもので、ペーパーセメントという紙用の接着剤を溶かし、貼った紙を剥がすときに使う道具です。いわゆるDTPが出てくる前までの印刷会社、グラフィックデザイナーの必需品でした。使うときに底を押すとパコパコ音がするので「パコパコ」などと呼ばれていました。
これも懐かしい牛乳瓶の紙のふたを開ける道具。これにも進化の歴史があります。始めは画像右(水色のもの)のリングがないタイプが出現し、のちに先端にリングを付けたタイプが出てきました。これはふたが勢いよく開いて牛乳がはねないための工夫でした。
シンプルなおもちゃ類も懐かしいものが展示されていました。最前列はご存知人生ゲームの駒。
私のように昭和の高度成長期に育った人間は本当に懐かしいものが数多く展示されていました。ちょっと「昭和レトロ雑貨展」のような傾向が強かった気もしますが、平成生まれの人にも十分勉強になったり、楽しめることは間違いないです。実際、若い人も大勢来場していました。